業務可視化,仕事の見える化、人の管理から仕事の管理へ、業務可視化マネジマント、パピオコンサルタント

業務可視化,仕事の見える化、人の管理から仕事の管理へ、業務可視化マネジマント、パピオコンサルタント

パピオコンサルタント
林 和宏
    
業務可視化との出会い

 私は、企業では人事業務を中心に仕事をしてきました。 人事制度、教育研修、労務管理業務、全社運動など従業員の働き方や動機づけのために様 々な仕組みや制度に人的側面から取り組んできました。
そんな取り組みの中で少数精鋭組織の実現のためのマルチプル人材の育成というテーマがありました。
 
  マルチプル人材とは、一つの仕事ではなく複数の仕事をこなせる人材です。 少数精鋭での組織運営を実現し、一人一人の生産性をあげ、結果的に高い成果報酬 を実現するという考え方に基づく施策でした。
 その当時、人事屋の私がすぐ思いついたのは、ジョブローテーションの制度化でしたが、即 効性はありませんでしたし、実現性にも難がありました。
 
 そのような時に出会ったのが、人ではなく仕事の管理手法である業務可視化(仕事の見える化) という考え方です。
  仕事のやり方が標準化され、見えるようになっていれば、誰でもその仕事ができる。
 仕事を可視化することで、結果的にマルチプルに仕事ができる環境は作れると気づいたことが業務可視化(仕事の見える化)に取り組むきっかけでした。 
  
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1 企業課題と業務可視化

2 仕事のやり方(業務プロセス)に潜むリスク  

 ここ数年、業務可視化(見える化)という言葉が話題になり、あちらこちらで使われるようになりました。
 
(1)現在、上場企業では、コンプライアンス、SOX法、内部統制など企業行動の公正さ・効率性を求められていますが、その要求にこたえるためには、企業は結果の数字だけではなく、その数字を達成したプロセスである「仕事のやり方」を管理し、公正さ・効率性を証明する必要があります。

(2)今まで企業を支えてきた団塊世代をはじめとするベテラン社員達がここ数年で退職していきます。スキルやノウハウの次世代への継承が課題となっているのではないかと思います。

(3)労働環境では終身雇用という考えかたが崩れ、若い人たちの就業意識も変化し、突然の退職ということも念頭に置いて業務が停滞しないように対応しておく必要があります。

(4)さらに雇用環境に於いては、ここ何年か非正規従業員の活用が盛んです。専門性の高い非正規従業員であっても、任せる仕事は、その企業の考え方、やり方に従って進められる状態になっている必要があります。

 これら、企業の課題の共通する点は、「仕事のやり方」に伴うリスクであり、そのリスクに対処し、仕事を安定・継続的に進めるための解決方法として、業務可視化(仕事の見える化)の効果は大きいと考えます。
 仕事のやり方という人の行動にはリスクが伴うことを考えておく必要があります。

 結果だけをみると問題はないように思える業務にも、実はその仕事のやり方(業務プロセス)に問題があるのに気づかなかったり、また問題が発生しても担当者の裁量で対応しているとリスクは潜在化してしまいます。

結果管理だけでは仕事のやり方のムダやムリやムラに気づかないままリスクが潜在化する
 
 また、マニュアルや手順書があるべき姿で作成されていたり更新されていないと、マニュアルや手順書が実際の業務の進め方と違っている場合があります、この状況もリスクが潜在化しています。

 現状の業務プロセスに問題がないのか、改めて検証してみる必要があります。 業務可視化(仕事の見える化)は、このような潜在化しているリスクを洗い出すために有効な手法です。


3 マネジメントにおける課題

4 人の管理から仕事の管理へ

 下図は仕事における管理者と担当者の関係マネジマント状況を概念化して表現したものです。 

担当者が見えている(わかっている)、見えていない(わかっていない)
管理者が見えている(わかっている)、見えていない(わかっていない)
という視点から4つのフェーズに区分しています。
仕事の4つの管理状況
フェーズ1は、極端ですが、その仕事の経験のない新任管理者のマネジメント状況です。

フェーズ2は、信頼のおけるベテランの担当者がいて管理者は結果だけを管理していれば普段は問題ないのですが担当者がいないと業務の停滞が起こったり、仕事のやり方については担当者に任せている状態で問題がおこっても管理者は対処できないというマネジメント状況です。

フェーズ3は、従来の日本では専門的な経験や知識を積み重ねて管理職になっていきましたので管理者は仕事のやり方は十分わかっていました、OJTで担当者を育成し管理者は人の適性を把握して仕事を割り当てていくといったマネジメント状況です。

以上の3フェーズではどれも人に焦点をあてた管理が主となります

フェーズ4は、仕事の業務プロセスに潜むムダ、ムリ、ムラを排除し、仕事のやり方を標準化し、更に担当者と管理職の暗黙知を既知化し、その仕事を実施するための管理ポイント(知識、経験、資格、カン・コツ・ノウハウ等)が設定され、管理者が仕事をコントロールできているといったマネジメント状況です。
 
また、フェーズ4では、人から仕事に焦点をあてた管理が行われると同時に、仕事の管理ポイントも明確にしますので、その仕事を担うための知識、経験、スキル等が明確になり、人材育成や自己啓発目標も明確になります。

マネジメントのありかたを人の管理(フェーズ1,2,3)から仕事の管理(フェーズ4)へとシフトするための一つの解決方法として、業務可視化(仕事の見える化)の効果が大きいと考えています。